04抱きつく
街を歩いていたら通り雨に見舞われ、濡れ鼠。
夏近くの暖かい日だが、風邪を引いては困るので、早く宿に行ってお風呂に入って温まろう。
そう思い、水を含んで重くなった服やマント(?)を引き摺って走るスタンだった。
今日自分が泊まる事になった部屋のドアを開けると、相部屋となったウッドロウがベッドに腰掛け読書をしていた。
顔を上げこちらを見ると、驚きに目を丸くした。
「スタン君、びしょ濡れじゃないか!」
「通り雨にやられました…」
あはは、なんて笑っていると、困ったように笑ってお風呂をすすめてくれたので、お言葉に甘えて入る事にした。
湯に浸かりながら。
「なあディムロス」
『何だ?』
「驚いた時のウッドロウさんかわいかったな」
『…我はそこまで見てなかった』
「勿体ない!」
『我にはわからん………』
こんな会話があったとか。
部屋に戻ってくると、さっきと同じように読書をしているウッドロウがいた。
同じように顔を上げ、本に栞をはさみ、こちらを見る。
「温まって来たかな?」
「はい。ぽかぽかです!」
ウッドロウはスタンの表現に笑みを溢す。
「おぉっ?!」
突然スタンが間抜けな声を出す。
どうやら髪を伝って水滴が落ちたようだ。
それを見たウッドロウは立ち上がり、スタンにベッドに座るよう促した。
「温まってもそのままでは風邪を引いてしまうからね」
拭いてあげるよ。と座ったスタンの前に立つ。
一度は、煩わせてはと断るが、再度の申し出に折れ、お願いしますと頭を下げるスタンだった。
前髪から頭頂部まで拭き終わり、今は後頭部を拭いている。
スタンの正面に立って拭いているため後頭部は遠く、拭こうと体を近付けるためかなりウッドロウとスタンの距離は近い。
(いい香りがする…)
側に立つウッドロウの香りに、蝶が花に誘われるかのように、スタンもウッドロウの腰へ腕を回した。
スタン君?と心配そうな声を掛けらるが、さらに力を入れる。
「どうしたんだい?」
「ウッドロウさんは………」
「ん?」
「いい香りがします」
「そうかな?自分ではわからないけど……」
「すごく落ち着きます。それに温かくて」
風呂から上がったばかりのスタンの方が温かいと内心ウッドロウは思った。
だが、あまりにもスタンが嬉しそうに(嬉しくなるのはウッドロウの方だが)言うので、言わないでおいた。
「少しこのままでいさせてくれませんか?」
スタンの申し出に断る理由もなく、ふふ、と笑って「いいよ」と伝えた。
嬉しそうに笑って、腰に回す腕に力をほんのりと強くしたのを感じると、再び頭を拭き始めた。
あまりにもスタンが嬉しそうに笑うので、ウッドロウも嬉しくなった。
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お題に沿えてますかね…?沿えてない気がして仕方が無い…
最初はスタウドとみせかけてスタン+ウッドロウだったんですけど、スタウドにしました。
これでもスタウドと言い張りますよ、私は!