03頬をすりよせる
ふと目を開けると回りには誰もいなかった。
一緒に寝ていたはずのリオンもいない。
立て掛けてあったイクティノスすらない。
おまけに部屋一面が白い。
壁も絨毯も床も窓の外に見える景色すら白い。
これは一体………?
とにかく白い部屋から出ようと白いドアの白いドアノブに手を掛けるが…
開かない…
次に窓を開けようと試みるもやはり開かない。
仕方がないので、もう一度部屋を見渡すと、先程見たときは自分以外何もなかったベッドの上に黒い塊があった。
近寄ってみると、黒ではなく濃紺の毛の猫だとわかった。
しかし何故こんなところに?
自分以外何もいなかった。
全てが白でドアも窓も開かない、完全に閉鎖された空間。
なのに何故?
ぐるぐると思考を巡らせるも答は出ない。
する、と何かが足に触れた。
猫が足下にすりよっていた。
他にできることもないし、どうしようもないので、猫と遊ぶことにしよう、と抱き上げる。
「お前は何処から来たんだ?」
話しかけても帰ってくるのはにゃあという鳴き声だけ。
少々虚しい気持ちになったが、あることに気が付いた。
それは――――
「瞳が…紫色…?」
濃紺の毛、紫色の瞳。
まるでリオンのような………
猫に気を取られていると変化が表れた。
白かった部屋が一瞬にして黒へ。
「っ!!?」
世界も視界すらも闇に閉ざされた。
猫の鳴き声が聞こえた気がした。
意識が急浮上する。
目を開ければ見慣れた天井。
体を起こして視界に入るのはさまざまな色。
隣には、
「リオン」
「………ん、朝…か…」
「おはよう」
挨拶をしてリオンの首に腕をまわす。
「どうした?」
「何も?」
回す腕に力を込め、頬をすりよせる。
猫みたいだ。と言われ、
君のが猫みたいだよ。と言おうと思ったがやめといた。
「リオン、頼みがあるのだけれど」
「何だ?言ってみろ」
「あのね…」
もっと強く抱きしめて。
耳元で囁けば、
お安いご用だ。
と耳元で囁かれ強く抱きしめられる。
何だかくすぐったくて私達は笑っていた。
夢は願望の表れだと聞いたことがある。
もしかしたら私は、外の世界と遮断されたあの場所で、リオンと共にいたいと思ってしまったのかもしれない。
どうせなら猫ではなくて本物がいいな。
なんてふと思ったりする。
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猫が出したかったんです(えー
最初はヒュゴウドにしよか迷ったんですが
猫出したらいーじゃーんって思ったのでリオウドです(?)