読みかけの本が読み終わり、ふと顔を上げると誰もいなくなっていた。
一人でいるほうが静かなので別にいいのだが、なんとなく気になったので探してみようと歩いていると、
広間にルーティ、マリー、フィリア、チェルシー、つまり女性陣は全員いた。
他の奴は何処にいるのかと聞けば、コングマン以外は部屋にいるらしい。
コングマンはどうせ筋トレをしているので他のメンバーのいる部屋へと向った。
『ドアの向こうは…』
今日の宿屋での部屋割りは僕とスタンとコングマンの三人部屋。五月蝿いことこの上ないメンツだ……
そして、ウッドロウとジョニーの二人部屋。
さっきまで部屋で読書をしていたため、向う先はもう一つの部屋だ。
ドアの近くに立ってみれば、確かに三人の声がする。
しかしなにやら普通でない声が約一名……
「……っあ!」
何だあの声は?!!?
あれはウッドロウの声だ。間違いはないはず。
しかし……
なかなかドアを開けれず、握ったままのドアノブがじっとりとしている。
冷や汗をかいているらしい。
まさか、そんなことはない。
僕がこんなことで緊張するとでも?いや、そんなの間違いだ。このドアの向こうで起こっていることだってきっと……
「…い、たいですっ、…ジョニーさ……!」
びくりと肩が震えた…
な、なんだ?ままま間違いじゃないのか……?(汗)
「なーに、すぐに慣れるさ」
なんだ、なにに慣れるんだ?!ナニか?!
…おっと、僕としたことが取り乱してしまった…クールが信条の僕が、こんなところで取り乱すなんて……
「ぅ、……ああっ、も…無理、で……す!」
「おいおい、暴れるなって。仕方ねぇな、スタン、ちょっと押さえててくれ」
「はーい」
「スタン君まで…!」
「すみません、ウッドロウさん」
ええ?!!す、スタンまで参加してるのか!?ささ、3p…!?伏せようがないな…
おおっと!!ま、また崩れるとこだったな僕としたこt
「…んぅ!……だ、から…痛いんです!…もう少し、か…加減という、ものを…」
「んー。加減と言われてもなあ、こういうもんだし…もうちょっと我慢してくれよ」
「そんなこと言われても……もぅ、いいです…スタン君…離してくれないか…?」
「でも……」
「な、もうちょっとだから、我慢してくれよ〜。すぐに気持ちよくなるって!」
「そうですよ、痛いのは最初だけだって、じっちゃんも言ってましたよ!」
スタンの爺さんが言ってたって……あれか?お婆さんとのあれなのか???
「いっ!……お願いだ、スタン君……も、離して……」
「大丈夫ですよ、ウッドロウさん」
「話が微妙に通じてないな」
「ジョニー、さんは……楽な方…じゃ、なっ…い……ですか」
「まあな。ほら、大分ほぐれてきたぞ。もうそんなに痛くないだろ?」
「…言われてみれば……そ、ですね」
ほ、ほぐ……
「楽って言うが、こっちだって大変なんだぞ」
「あ、俺知ってます!ツボを探しながらやるんですよね」
「そうそう、てきとーに突いてるわけじゃないんだよ」
「そ、言われても……初めて、ですから………っ」
「まあ、最初は慣れてないしな。お!よくなってきたな、一気にラストスパートか?」
ツボ…ていうかラストスパート…
「……ふっ、…ぁ」
「辛かったら俺の手握ってもいいですからね?」
「あ、りがと……スタン、君」
「ほら!一気に行くぜ!!」
「…ん……うぅ……」
そもそも僕は何でここにいるんだ?
確か、部屋にいて、暇だからこいつらを探して入ろうとして、声が聞こえて……
ええい!何で僕が悩んでるんだ!
悪いのはこいつらだ!宿屋でメンバーが来ることを考慮しないこいつらが悪いんだ!!
たとえこの部屋の中でスタンとジョニーとウッドロウがにゃんにゃんしてようとナニをしていようと!
僕には関係ない!!
ドアを壊しそうな勢いで開け放ち、叫んだ。
「おい!お前達!!何昼間っから盛って………ん?」
そこにはジョニーとスタンに手篭めにされたウッドロウではなく、
ソファーにウッドロウを腰掛けさせ、伸ばさせた足の裏から鉛筆ぐらいの棒で押しているジョニーと痛みを和らげさせようと肩をぽんぽんと叩くスタンがいた。
「お前達……ナニしてるんだ……」
「何って、足ツボマッサージだけど…」
「どうかしたのかい?」
「………!はっはぁん…」
目をぱちくりとさせる三人。そして僕。
一人何か気付いた様子のジョニーが近付いて来て、未だわからない様子の二人と離れる。
「お前さんもしかして……」
「な、何だ………」
「俺達が、ヤッてると思ったのか?」
「!!!!!!」
バッと顔を上げジョニーの方を見れば、ぶはっと噴出し大爆笑。
自分でもわかるぐらい顔が赤くなって、視線を斜め下にやれば、いまだに笑っているジョニーが視界に入った。
悔しくなったので言い返す。
「そ、そんなの、…ウ、ウッドロウが、紛らわしい声を出すから…!!」
「私?」
そしたらまたジョニーが笑い出して……
「それに、スタンだって!!」
「俺も?」
腹を抱えて笑っているジョニーは死ぬーとか言っている。そのまま死んでしまえ!
ひとしきり笑ったジョニーが立ち上がる。……こいつ、泣くほど笑ったのか……
「あーあー。っはは!ま、確かに紛らわしかったかもしれないな」
と言ってウッドロウの方を見る。まだわからないらしい。いや、いっそわからないでほしい…そう勘違いしたことがばれるから……
「俺もたまに下半身に疼きが…冗談だ、本気にするなって」
「ふん!」
こいつの冗談はタチが悪い。冗談に聞こえないから。
すると、僕の肩に腕を回し、内緒話をするようにもう片方の手で二人に聞こえないように壁を作る。
訝しがっているとジョニーはこう言った。
「それで、お前さんは感じちゃったのか?」
「!」
思い切りジョニーを突き飛ばしドアへと向う。向う途中
「リオン君?」
声を掛けられたが、ドキッとしてしまい立ち止まったが振り向かずに出て行った。
お年頃だね〜というジョニーの呟きが聞こえた気がした。
きっとウッドロウもスタンも目を見合わせてわからないというような表情を浮かべているのだろう。
--------------------------------
一度はやってみたかった、
してると思ったらしてなくて恥ずかしい思いをするリオン!
リオンの混乱っぷりがわかってもらえたら嬉しいです。
それにしても喘ぎ(←違)が微妙ですいません、色っぽくなくてほんとすみません…!
これ別にリオウドとかではないのです。だから君がついてるんです。
声でどきっとしちゃったのが恥ずかしかったのです