「ようこそダイクロフトへ。ここは、ベルクラントだがな」
ヒューゴは悠然と構えていた。表情は余裕そのもの。
「二人を返してもらう!そして、このベルクランとも壊す!」
「そんなことが出来ると思うのか?私は強いぞ?」
確かに、重苦しい重圧が絶えず圧し掛かっている。
だからと言って、はいそーですか。と引き下がる事は出来ない。
「やってみなくちゃわからないでしょ!」
「それもそうだな。ではお前たちの相手をしてやろう。リオンとウッドロウがな」
名前を呼ばれ、前へ出てきたのは紛れもなく本人。
「リオンさん!ウッドロウさん!」
「僕たちが相手になろう」
「6対2なのに?!」
あきらかにリオンとウッドロウには不利な状況。
「数なんて私たちには関係ないさ」
「ウッドロウ様……」
遠近戦両方が得意な二人。腕も相当立つ。
「同士討ち…ということになるな」
「汚ねぇ野郎だ…!」
「始めよう」
「来ないようならこちらから行くぞ!」
「くそ!」
下手をすればスタンたちの方が負けてしまうかもしれない。という不安が蠢く中、戦闘が始まった。
リオンとウッドロウの戦法はいたってシンプルな物だった。
一人が前へ出れば、一人は晶術や遠距離攻撃で援護する。この繰り返しだった。
だがそれが、スタンたちには難しかった。
モンスターはパーティを組んで攻撃をしてこない。
本能にまかせた行動だからだ。
だから、計算され尽くした攻撃にうまく対応することが出来ない。
スタンはルーティを、マリーはチェルシーを、コングマンはフィリアを庇いながら戦うしかなく、二人の懐に入ることが出来ない。
かつて共に旅をしていただけに、ほとんどの技を知られている上、戦闘経験が多い分、スタンたちのが分が悪かった。
かに見えた。
リオンとウッドロウが目を合わせ、一つ頷くと、援護の為後ろに下がっていたウッドロウが前へ出た。
ウッドロウはスタンに、リオンはルーティへと向って行った。
刃が交錯する。
「ウッドロウさん……どうしてこんな事!」
「スタン君……私とリオンの命はヒューゴに握られている」
「こうして戦っている間も、殺気は敵であるはずのお前達ではなく、僕達に向けられている」
「それ、どういうことよ…!」
「あの男は何かを隠している。それこそ君達全員を相手にしても勝てるほどの何かを」
「だが僕がヒューゴに手を出せばウッドロウが殺されてしまう。だから刃向かえないことに気付いた。だから」
「僕を」
「私を」
「「倒してくれ」」
「何言ってるんですか!そんなことできるわけ…!」
「君達なら倒せるかもしれないんだ。疲れさせるわけにはいかない。頼むよ、スタン君」
「あいつは父親なんでしょ?!だったら殺すなんて事…」
「奴は殺すさ。躊躇なんてしない、そういう男だ」
「いいかい、スタン君。私の弱点は炎属性だとわかっているね」
「ウッドロウさん……!」
「僕の弱点は風だ。フィリアに晶術を出させろ。手加減はするな、連続で来い」
「フィリア!……お願い…」
意を決したスタンは、炎属性を持つ攻撃を繰り出す。
炎を身に纏い蹴り上げ、炎を帯びたディムロスを振り翳し、さながら鳳凰のように舞い降りる。
ウッドロウは地に叩きつけられ、気を失った。
ルーティもリオンの攻撃を受けつつ時間を稼いでいた。
倒せと言ったわりに手を抜かないリオンの攻撃を必死に防ぐ。
やがて晶術が発動可能になり、一撃目が放たれる。
風の刃が二度三度とリオンを襲う。
その間にルーティは巻き込まれぬよう後ろに下がった。
さらに次の晶術が発動、風に押され後ろへと下げられ、
足下から強大な竜巻が発生し、切り刻まれながら空中へと放り出され同じく叩きつけられ気絶した。
「負けた…か。やはり多勢に無勢だったか。こうなるとは思っていたが」
「わかってて戦わせたのか!?」
「当たり前だろう!」
「なんて奴なの…!」
「大丈夫だ、二人には、敵を取ってやるから安心しろ、と言ってある。と言ってもわざと負けに行ったようだが」
「敵……では、あなたが戦うということですね」
「そうだ、息子と陛下との約束だからな」
「来るよ!」
「貴様等を血祭りにして二人に見せてやるとしよう!!」
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ここで終わりです
長い間放置の上話変わってしまって。しかも尻切れトンボ…
申し訳ない気持ちでいっぱいです
戦闘シーン……無理…書けません!!