「聞きたいことがある」
「何だ?言ってみろ」
ずっと気になっていたこと、それは……
「どうやってウッドロウを連れてきた?」
ウッドロウは警戒心が強い。そう簡単に、捕まるとも思わなかった。しかし、
「簡単だ。神殿の装置の様子がおかしいとの報告があった。そう書状を書いたのだ。陛下はすぐに来てくれたぞ」
簡単に捕らえたと言う。
もう日は暮れ、夜になっているのに、城に一人の老人がセインガルドからやって来た。
「今すぐに、陛下に謁見を申し込みたいのですが…」
「他にも謁見を待っている方がいるのです。あなただけ先に通すことはできかねます」
「ならば……この書状を陛下に渡していただきたい。事は一刻を争うのです」
「…わかりました。城でお待ちしますか?」
「いえ、書状を渡していただけるならば結構でございます」
そう言って老人は帰って行ったという。
「失礼致します」
「何だ?」
「先ほど、セインガルドより来た老人が、書状を渡して欲しいと」
「書状?……目を通そう」
書状には神の眼を封印した装置が異常をきたしたかもしれないというもの。
書状まで送られたということは、かなり危険なのかもしれない…
「ダーゼン、私はこれからセインガルドへ行く」
「このような時間にですか?」
「急がねばならん。またしばらく国を空けてしまうかもしれない。その時は頼んだぞ」
「は、わかりました。お気をつけくださいませ」
封印した施設へと向うと既にヒューゴ殿がいた。
「ヒューゴ殿、様子がおかしいというのは?」
「普段緑や青といった光を発しているのだが、時折赤になるようです」
入り口を管理する装置を見てみても故障しているような箇所はない。
「しかし、装置に異常はないようですが……っ!」
装置から目を離し、立ち上がる。ヒューゴの方へと向こうとすると突然布で鼻と口を塞がれる。
「な、にを!はな………」
「おやすみなさいませ、ウッドロウ陛下」
振り解こうとするが急な睡魔に襲われ、薬を嗅がされたと気付いたものの、意識は既に闇の淵へと沈んでいた。
「眠らせたのか!見張りはどうした!」
「兵士には休憩を与えておいたのだよ」
「卑怯な…」
「油断する方が悪いのだ。む?工場に着いたようだな。バルック、陛下を丁重にお運びしろ」
「わかりました」
「バルック…!」
「落ち着くんだリオン。私は傷つける気はない。安心してくれ」
「安心できるか!」
「いいか、リオン。傷つける気はないが、君を大人しくさせなければならなくなったら……そのときは、わかるな?」
「…………」
「わかったなら、大人しくすることだ」
ヒューゴ達が降りてしばらくしてから降りるように言われ、10分程してから降りる。
「勝機はあるのか……?」
「坊ちゃん……大丈夫です!絶対に何かあるはずです、探しましょう!」
「そうだな。僕が諦めたら、なにもかも終わってしまうんだ」
「まず手始めに、ここをもっと調べてみましょう。弱味があるかもしれません」
「よし。始めるぞ!」
「はい!」
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