「一ヶ月も前って、私がお城にいるときもいたんですか?!」

「いたよ、ずっとね」



いやあぁぁぁぁ!!と叫んでいるのはピンク色の少女だ。

さ、騒がしい…!



『地獄の一丁目からこんにちわ・4』



この様子からすると、桃女(ピンク色の少女の略)ウッドロウのことを好いているな。

ま、もうウッドロウは私というものがあるからな。

桃女になびくことはないだろう。というか犯罪にならないのか?



「じゃ、じゃあ、私がウッドロウ様のお部屋にお邪魔したときとかどこにいたんですか?!」

「寝室とか、机の下だ」



かわりに答えてやる。おお!桃女の顔が真っ青に!



「最近お部屋で食事をするようになったのも、二人分になったのも……」

「私の為だ。そうだろう?ウッドロウ」

「まあ、そういうことになるね」



桃女は座り込んでしまった。完全に私の勝ちだな。TKOだ!!

一人盛り上がっていると、あまり苛めるなという視線。

仕方ないだろう、事実だからな。

桃女に見せ付けるようにウッドロウの額にキスをする。

みーんな驚く。さっきも驚いてたぞ。桃女からぼんやりと半透明な物が出て行ったのが見えた気がする。

眼鏡をかけた女が必死に戻そうとしているのを見ていると、帽子をかぶった金髪が口を開いた。



「一つ聞いていいか?もしかしたら増えるかもしれないんだが……」

「何だ?言ってみろ」

「一ヶ月の間にどうしてそんなに、その、恋仲になっちまったんだ?」



必死だった眼鏡女もこちらを見た。そんなに気になるか。

ならば教えてやろう!



「押してだめなら、引いてみろ。だ」

「は?」

「だから、押してだめなら……」

「や、それはわかるんだが、あー……どんなことがあったか、また、説明してもらえるかい?」

「恋仲になる経緯か?ふむ、まあいい、教えてやる」

「ちょっと待った!」



静止の声を上げたのはウッドロウだった。



「なんだ、ウッドロウ」

「それは別に話さなくても…」

「皆知りたがってるぞ」



うんうんと頷く。



「ほら」

「でも、それは、謎のままの方がミステリアスでいいと思わないか?」

「そうか?だがな、ウッドロウ。お前の大切な仲間が知りたがってるんだぞ?仲間に隠し事をするのか?」

「う……」



ふふふ、ウッドロウは押しに弱い。お前らも何か言えと、視線を送る。

最初に言ったのはひよこ頭だ。



「ウッドロウさん俺たち知りたいんです!」

「スタン君……」

「お願いよウッドロウ。私気になることがあると寝れない性質なのよ」

「ルーティ君……」



よし、効いてるぞ!黒髪の女が続いて、



「ウッドロウ様、私に隠し事なんてひどいです!」



とどめは桃女だ。こうかはばつぐんだー!!…失礼。ひどいなんて言われたら、折れるしかないよな?ウッドロウ。



「……わかった。話してやってくれ、ミクトラン」

「最初からそう言っていればいいものを」

「だって……」



視線は斜め下、もじもじしてて、顔が赤い、照れてる。かなり照れてる!



「まったく、お前ってやつはー!!」



あまりの可愛らしさに感極まって思い切り抱き締めてしまった。

これでもラスボス。自慢じゃないが力がある。



「痛っ!痛い、痛い!!お、折れる!!」

「すまん…」



我に返り急いで離す。ウッドロウは細いから……

話がそれてしまった。おほんと咳払い一つ。私は再び語り始めた。



「初めの二週間はそれはそれはべったりと私はウッドロウにくっついていた」



私が現れてからは何をしでかすかわからない。と、自室で職務をするようになり、私と共にいる時間が殆どだ。

そこで私は思いついた。呼び続ければいつか答えてくれるように、ウッドロウに愛を叫び続けた。一日中な。



「ウッドロウ!朝だぞ!起きろ!」

「…ん……んん?……………………!ミクトラン?!」

「何故ここにいる!って質問はなし。昨日説明したからな!そ・れ・よ・り・も!おはようウッドロウ、愛してるぞ!!」

「………寝言は寝てから言ってくれ」



仕事中も。



「私は普段のウッドロウも好きだが、頑張ってるウッドロウも好きだぞ」

「今は職務中だ。静かにしてくれ」



お茶の時間も。



「お茶を入れたぞ!ウッドロウ!休憩も大事だぞ?」

「ありがとう。そこに置いといてくれ」

「なんなら飲ませてやるぞ?」

「置いといてくれ!」



就寝のときも。



「おやすみ、ウッドロウ。いい夢を見るまじないを……」

「……離れろ。向こうを向け。こっちを見るな」



こんな感じで二週間過ごしたわけだ。

こらこら、そんな哀れな者を見るような目でみるんじゃない!



「だってな……なんか可哀相だしなあ……」

「さすがに可哀相ですね……」

「これだけ相手にされないとね……」

「可哀相です」



上から帽子、ひよこ、黒髪、桃女の順だ。

そんなに私はカワイソウなのだろうか……だが!!



「私はふと思ったのだ、このままではだめだと。そう、押してばかりではだめなのだと!そこで!!引いてみることにしたのだ」



その名も!「押してだめなら、引いたらどうよ?」作戦!!

そのまんまじゃんってつっこんだらレイティブオリオン!!



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なんかもうただのギャグになってしまって…!
やっぱ天上王は笑いにしかなってくれません……
つか、話が進まねぇ!