倒したはずの男が現れて、尚且つ仲間である私の所にいるだなんて・・・
皆驚いてたな。まあ無理も無いことか・・・
『地獄の一丁目からこんにちわ・3』
「ははは、ハイデルベルグ城って!ウッドロウさんいるじゃないですか!!」
「そうだね。わが国の城だからね」
「や、そうですけど・・・!でも、ええ?!」
混乱してるな・・・・・・そんなに衝撃的だろうか?
衝撃的か。私も目の前に現れたときは驚いたし。
「でも、なんでハイデルベルグ城なんですか?!宿とか・・・小屋とかあるじゃないですか!!」
「おい!ひよこ頭!私に小屋に住めというのか!!」
「ミクトラン、ムキにならない」
「ちっ・・・・・・」
「ここも説明した方がいいみたいだね」
「お願いします、ウッドロウさん」
「じゃあ、説明しよう。ミクトランが城に来たというか、現れたときのことを」
あれは一ヶ月前。そう、ほんの一ヶ月前だ。
いつものように政務をしていたら突然目の前に光が。
何事かと席を立ち身構えていたら、そこにはミクトランが立っていたんだ。
「貴様・・・ミクトラン?!なぜここに!!?私たちが倒したはず!」
「ウッドロウ・・・ウッドロウ・ケルヴィン・・・・・・」
「なぜ私の名を・・・?・・・復讐でもする為に地獄から蘇ったか?」
すると突然ミクトランはこちらに飛び掛ってきた。
攻撃だと思って剣を突き出したが、簡単に右腕をとられ、抱き締められた。
「な!?」
「会いたかった!」
混乱する頭にさらに追い討ちをかけられる。
自分を殺した相手を、抱き締めて、会いたかった?
訳が解らない・・・・・・
「ちょっと、離してくれ!会いたかったって、何故?!」
「お前が好きだからだ」
真面目に返されたって困る。
だからなんで殺した相手に好きって言葉が出てくるんだ!!
「と、とりあえず、落ち着いて説明をしてくれ・・・・・・」
正直落ち着きたいのは私の方だが・・・
そして、さっき皆に話したことを私も聞いたわけだ。
蘇った経緯はわかった。しかし・・・
「なんで私なんだ?」
「お前がよかった」
いやいや、その場に移った人物だけで決められても・・・
「もっと前からだ」
「え?」
もっと前から?私は千年も生きてないぞ。
するとミクトランは初めて会ったときだと言う。
初めて会ったときは、確か、ベルクラントだったな。ヒューゴがミクトランだったと発覚したとき。
「あの時、私はお前だけは殺したくないと思ったことを覚えている」
「どうして?」
「わからん。だが、あの神のみ使いが言うにはこれが『恋』らしい」
「そ、そうか・・・・・・」
困った。人に好意を寄せられて嬉しくないことはないが、いくらなんでも・・・
困っているとミクトランが近づいてきた。真面目な顔だ。
「どうし・・・・・・」
また抱き締められる。
「困らせてすまない。だが、本気なんだ。本気で、お前のことが・・・・・・」
ミクトランの右手が私の左頬に触れる。徐々に近づいてくるのはミクトランの顔。
唇が触れる・・・・・・
「わあああぁぁぁ!!!!!」
前にミクトランを突き飛ばす。油断していたようで、意外にもあっさり離れた。
「いいい、い、いきなり、なな、何を・・・・・!」
「あと少しだったのに」
残念そうに言っている。こっちの心臓はばっくばくだ。これが心臓が破裂しそうというやつか・・・。
こいつ危険だ。ミクトランを知っているチェルシーが気付かないうちにどこかへ追い出さなければ。
「・・・悪いが、私には仕事がある。これ以上お前には付き合ってられない。帰ってくれ」
ダイクロフトもなくなって外殻もなくなったし宛てもなさそうだが、わずかな期待を込めて言ってみた。が、
「ダイクロフトがない、外殻もない、行く宛なんかまったくない」
だめだったようだ・・・宿を提案してみたが、
「持ち合わせも無い」
・・・・・・こうなったら作業小屋を・・・・・・なんて思ってたら、捨て犬みたいなしょぼんとした顔でじっと見てくるものだから、
「・・・・・・・・・わかった、城に居ろ」
「よっし!」
折れるしかない。ああいう顔に弱いのだよ、捨て猫を見るとイクティノスと一緒によく世話をしたものだ・・・
ミクトランはとても喜んでいた。小屋にならなかったからな、嬉しくて当然か。
「小屋じゃないから嬉しいわけじゃないぞ、ウッドロウ」
「?違うのか?」
「この鈍ちんめ・・・・・・」
かくしてミクトランが城に居座ることになったのだ。
「ウッドロウさん、流されてますよ・・・」
「それは言わないでくれ・・・」
「ウッドロウは押しにも弱いからな・・・」
と、ミクトランにとどめをさされた・・・
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といわけで3です。
ちょこちょことミクウドになってきたでしょうか?
ナチュラルに心を読む天上王、流されやすい英雄王・・・
口調がわからなくなってきた・・・・・・
ウッドロウは絶対に押しに弱いきがします