今日はバレンタイン。

チョコレート会社がひじょーに儲かる日。

甘い物が大好きな君の為なら、そんな会社の策略にも乗ってやろう。




『バレンタイン』




渡す物は昨日のうちに作ってある。

チョコレートを生クリームで溶かして、丸めて、固めて、普通に溶かしただけのチョコレートでコーティング。

所謂トリュフだ。分離しやすいらしくなかなか難しい。

そこは気合で乗り切り、後は渡すだけ。彼の姿を探しているがなかなか見つからない。

なんてことはなく、私の部屋に彼はいる。

私がチョコレートを作ってることなんて当に知っている。

彼に、チョコレートを作るけど受け取ってくれるかい?と聞くと、

楽しみにしていると言ってくれた。それだけで作りがいがあるというもの。

食べてくれたときの反応が早く見たくて、足早にしかし、内心はわくわくしながら彼の元へと向った。



「リオン」



彼、リオンは顔を上げると、待ちわびたといわんばかりの表情だ。

すぐ隣をぽんぽんと叩いている。ここへ座れということなんだろう。腰を下ろす。



「もう政務は終わったのか?」

「うん。今日の分は終わり」



そう言って、作っておいたトリュフを取り出す。



「はい」

「ありがとう、開けるぞ」

「どうぞ」



嬉しそうに紐をといている。

好きなものを前にして目をきらきらさせている。そんなところが、子供っぽく可愛く思う。



「トリュフか」

「そうだよ」

「美味そうだ」

「もしかしたらからしいりかもよ?」

「・・・やめてくれ・・・じゃあ、いただきます」



他愛の無い冗談を言ってみたり。もちろんからしなんて入れてない。

リオンが口に入れたチョコレートを飲み込んだタイミングで聞いてみる。



「お味は?」

「ん、うまい。やはりウッドロウが作るものは最高だな」

「よかった」



どうやらお口に合ったようだ。

作ったものを美味しいと褒めてくれる。そのことが私にとっての最高のこと。

ふとリオンが楽しそうな顔をしてこちらを見ていた。

目が合うとリオンがじりじりとこちらに寄ってきた。

条件反射でこちらもじりじりさがる。二人がけのソファなのですぐに動けなくなってしまったが・・・



「これは僕がウッドロウの為に用意したチョコだ」



私の為にと聞いただけでとても嬉しい。

リオンは可愛らしく包んである包装紙を破りながら更に続ける。



「しかし、手作りじゃあない。そこで・・・」

「そこで?」

「僕が食べさせてやる」

「え?」



今なんて?食べさせるって?!手作りじゃないからってどうして?!!

なんてことを考えてるうちに、小さな箱の中からチョコを取り出し(トリュフだった、どうやら同じ物を用意したらしい)口に入れた。

リオンの顔が近づいてくる。肩を押され、押し倒される。

私は目を閉じた。



「・・・・・・ん、・・・ふ・・・」



甘い。

キスが甘いというのは、よくいったものだと思う。

だが今はどちらが甘いのかよくわからない。

チョコはリオンから私へと移動しているが熱さでほとんど溶けてしまった。



「・・・んぅ・・・・・・ぁ・・・・・」



チョコが完全に溶けてなくなってしまってからもキスをしていた。

この甘い時間を終わらせたくないとリオンの背中に手を回す。

しかし人間、息を止めているには限度がある。唇は離れた。


「・・・はぁ・・・・・・は・・・・・・・・・」



浅く息をする。背中に回した手は離さない。

リオンは私の顎から首筋にまで伝っていった筋を追っていた。



「・・・・・・あ・・・」



首筋を舐められぴくりと反応する。



「・・・ウッドロウ、お前誘ってるのか?」



意地悪く笑っている。もう仕事も終わってる好きにするといいさ。

私もこのまま離れたくはない。



「好きなようにとってくれて構わないよ?」



挑戦的に笑ってみたが上手くいったのだろうか?

リオンは少し目を見開いたが、すぐに不敵な笑みを浮かべた。

キスが降ってくる。啄ばむような軽いもの。額、まぶた、目尻、鼻先、米神。

それから私たちはそこがソファなんてお構いなしに一晩過ごした。






今日はバレンタイン。

チョコレート会社がひじょーに儲かる日。

こんなに甘い日が過ごせるのなら、そんな会社の策略に乗るのも悪くない。






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甘!!!!!グラニュー糖出そう・・・
書きたいとこしか書いてません!ただ口移しで食べさせたかっただけです!!
うまく表現しきれてませんがね(ちーん