『愛しい人』
ダリルシェイドの街中をただあてもなくぶらぶらとリオンは歩いていた。
すると広場のすみに見覚えのある薄く水色を帯びた銀髪を見つけた。
「あれは・・・」
『ディムロスのマスターとイクティノスのマスターですね』
シャルティエが言う。
二人でなにか面白いことでも話し合っているのか、笑いが絶えない。
それを見ていたリオンは、
(面白くない・・・)
踵を返しその場から立ち去ろうとする。
『あれ?坊ちゃん、二人のところに行かないんですか?』
「うるさい!」
『ヒィ!』
(これが嫉妬・・・か、馬鹿馬鹿しい・・・)
『ぼ、坊ちゃん・・・あ!』
「・・・・・・・・・」
『坊ちゃん!坊ちゃんてば!!』
リオンは何も言わない。
だから気づかなかったのだ。
「リオン君!」
「!」
後ろを振り向くとそこには最愛の人・ウッドロウがいた。
「な、なんで?!スタンと話してたんじゃなかったのか?!!」
「リオン君の姿が見えたのでね」
「僕の・・・ために?」
「迷惑、だったかな?」
戸惑いがちに聞いてくるウッドロウにばっと顔を上げて慌てて返した。
「そ、そんなことはない!その・・・うれしい・・・」
俯きがちに言っているため最後のほうはかなり声が小さめだ。
しかし、ウッドロウにはちゃんと届いていた。
「本当かい?私も、うれしいよ」
「っ!」
ふわりと微笑まれ、真っ赤になってしまうリオン。
「どうしたんだいリオン君?まさか風邪でも引いてしまったのか?」
額を触ろうとするウッドロウの手を慌てて掴んでとめる。
「な、ななな何でもない!」
「そうか。ならいいんだ」
また微笑む。
照れてしまいまた俯いてしまうリオン。
(なんでこんなに・・・!)
「本当に大丈夫かい?」
顔を覗き込まれた。
「だ、いじょうぶ、だ!風邪が冷たくなってきた、帰るぞ!」
「あ、ああ」
掴んでいた手を引っ張って歩いていく。
掴んでいる本人は手をつないでいるということに気づいていない。
そのことにウッドロウは苦笑をもらしてしまう。
「な、なにがおかしい!」
「ふふふ、なんでもないよ」
「っ〜〜〜〜〜〜〜〜」
リオンは人ごみの中進んでいく。
手をしっかりとつないだまま。
さっきまでの嫌な感じはない。むしろいい感じだ。
なんでこんなに・・・愛しいんだろう
自分よりも年上で身長だって高い(いつか追い越してみせる!)
なのに、愛しい、守りたい、傍にいたい。
理屈じゃない・・・
気がつけば宿屋についていた。
自分が借りている部屋へ入り手を離し、思い切りウッドロウを抱きしめる。
「! リ、リオン君?」
「・・・寒いんだ。しばらく、このままで・・・」
「・・・うん、このままで」
お互いを抱きしめ合う。
理屈じゃないんだ、ウッドロウへのこの気持ちは。
僕が、守る。僕が、傍にいる。
「ウッドロウ、愛してる。僕が、守ってやる」
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ピュアなリオウドを目指してみました。
シャルティエに「ヒィ」とか言わせちゃったし、リオンかみすぎ(笑)