『ハロウィン』


「じゃあ、今日はマリーさんと約束があるから」
「わかってる。気をつけて行ってこい」
「マリーさんのところへ行くのに何に気をつけるんだい?」
「ダリスだ」
「大丈夫だ。彼とはもう和睦したじゃないか」
「いや、そういう意味ではなくて…
 (やはり気づいていないか…それとも僕の考えすぎか?)」
「じゃあ行ってくるよ」
「ああ…(心配だ…)」

「よくきたなウッドロウ」
「マリーさん、今日はよろしくお願いします」
「こちらこそ。そうだ、ダリスもいるが遠慮しなくていいからな」
「はい、ありがとうございます」
「では早速だが、何を作るんだ?」
「皆にはクッキーを作ろうと思います」
「あいつには何を作るんだ?」
「え!あの…プリンを作ろうかと…」
「プリンか。確かによく食べてるな」
「甘いものが好きなんです。特にプリンが好きらしくて」
「誰が甘いもの好きなんだ?」
「ダリス!」
「誰なんだ?ウッドロウ」
「そ、それは…!」
「どうした?」
「あの、腰を触るのをやめてくれないか…」
「いやすまん。ついな」
「こらダリス!ウッドロウが困っているだろう!」
「すまないマリー!しかしエプロン姿のウッドロウを見てたら
 一夫多妻制もありかな、なんて」
「………」
「そうか。確かにウッドロウが来てくれたら楽しいだろうな」
「そういう問題では…あ!そ、そうだ早く作り方を教えてください!
 寂しがりやだから早めに戻りたいんです!」
「それもそうだな。では始めよう!ダリスはあっちへ」
「うむ。楽しみにしてるぞ!」
「やっと始まるのか…お願いします」

「本当に初めてなのか?すごく綺麗にできたじゃないか!」
「ありがとうございます。これもマリーさんのおかげです」
「私は教えただけ、作ったのはお前だ。きっと喜ぶぞ」
「喜んでくれたらいいんですけど…」
「自信を持てウッドロウ!私が保証する。
 さ、早く戻ってあげるといい」
「はい、今日はありがとうございました」

「ウッドロウはいい嫁になるな、マリー」
「そうだな。だが相手は決まってる。ちょっかいをだすなよダリス」
「そこまで野暮じゃないさ。幸せになるといいな」
「なるさ、きっと」

「その包みは?」
「明日のお楽しみだよ」
「そうか、それは楽しみだな。
 そうだ!ダリスに何もされなかったか?!」
「え?…腰を…触られた…だけ、だが?」
「!!! 許さんぞ、ダリス!!」
「え、ちょ、リオン落ち着いて!!」


「今日それが何か教えてくれるんだったな」
「そうだよ」
「早く教えろ(実は気になって仕方なかった…)」
「ふむ、すぐに教えてしまうのもなんだな。じゃあヒント!」
「…よし、望むところだ」←?
「今日は何日でしょう」
「日付?10月31日」
「そのとおり!でももうわかってしまったかな」
「31日…10月…あ、さっきスタンとチェルシーが!」
「わかったようだね、思わぬところに伏兵がいたな」
「じゃあそれは…お菓子?」
「正解だ!しかし正解しただけではあげられないな」
「言わせたいだけだろ…」
「なんのことかな?」
「まったく…Trick or Treat?」
「ふふ、ありがとう。当然お菓子だけどね」
「開けてもいいのか?」
「どうぞ」
「……!これは、プリン!!じゃあ、マリーのところで作ってたのは」
「そう。このプリンとあとクッキーだ」
「?クッキーは入ってないぞ」
「クッキーは皆にあげる用だ」
「そうか…」
「それで…リオンにだけプリンを…作ったんだ。
 味の保証はできないけど…」
「僕だけに?」
「…ああ」
「…ウッドロウ」
「!リ、リオン?!」
「ありがとう」
「どう、いたしまして…///」
「礼と言うのもなんだが、たっぷり悪戯してやるからな」
「…!ば、ばかな、ことを…」
「ふ…。では早速1つ頂こうかな」
「!ぜひ食べてくれ!」
「…美味い」
「ほんとに?!」
「流石はウッドロウだな」
「ありがとう」